諦めきれないG

もうすぐ臨月に入る。随分とお腹も目立つようになり子の胎動も激しく、時々足らしきものが腹の中からウネウネと押し出されてちょっとキモいと思う今日この頃。妊婦生活ももう終盤だと思うと感慨深い。そして今は出産の恐怖を感じながらスクワットに励む毎日である。頑張って産むぞ。

もう標準のスイカくらいの大きさに育ったお腹もこれ以上は大きくはならないだろう。そしてお胸も..私は勘違いをしていた。全妊婦はGカップくらい大きさの胸になるんだと思って楽しみにしていたのにそんなことはなかった。最初は「おっ!」と思う瞬間はあった。今まで必死だった「だっちゅーの」のポーズが少しばかり余裕で「だっちゅーの」できるようになったのだ。そのうちにブラジャーがきつくなり、ブラがきついよきついよと仕切りに言って喜んだ。きつくなって困っていた矢先、shortnote の地味杯コンテストで2等賞をとりAmazonカード5000円分を獲得。その獲得賞金で私は妊婦用のモーモーブラ2枚をありがたく購入させていただいたのだった。助かりましたshortnoteさん。

妊婦本を読むと「妊娠中3〜4カップくらい大きくなります」と書いてありヒャッホーという感じであった。もうムギュなんて楽勝ですわと涼しい顔で構えていたのに、妊娠7ヶ月くらいから雲行きが怪しくなった。お腹だけ大きくなっておっぱいの成長が感じられないのだ。日数が経つとお腹の赤ちゃんが成長するスマホアプリでは「おっぱいが大きくなってママの肩が凝っていない?」と赤ちゃんに心配され「いや凝ってない!!!!」とついムキになって返事をしてしまった日もあった。

私のGカップは?しかし臨月でラストスパートがくるはずと思っていたが一向にかけてくる様子はない。私だけでしょうか...と沈んだ気持ちでいたある日のこと。私は妊婦学級に参加していた。この日は母乳についての講義で20人くらいの妊婦さんと学んでいた。最初は助産師さんのお話やグループで母乳についてのイメージを話し合ったりなどし、最後に母乳のあげかたのDVDを鑑賞した。私はすごく真剣だった。もちろん母乳のあげかたも知らないのであげかたについての知識獲得のために真剣になっていることもあるが、DVDに映るお母さん方が皆Gカップかどうか気になって仕方がなかった。まず映ったお母さん。間違いなくGカップだ。私は口に手をあて「やっぱり...」と気落ちした。私のGは何処へ...と思いながらも赤ちゃんが泣いた時におっぱいをあげるのでは遅いという事実をへぇ!と感心しながら聞いていると、次のお母さんが映った。Gじゃなかった。多分Bくらい。Gじゃない!おーいたいたと同志を見つけた気持ちで嬉しかった。赤ちゃんもグビグビと元気に飲んでいる様子が映し出され、大きさじゃないよね!という事実に安堵した。そう大きさじゃない。人それぞれ。妊婦がみんなGじゃないことにホッとしたと同時にガッカリしたのだった。私のGカップはもうこないんだと。ただまだ望みはあって出産すればお腹は凹む。そうしてアンダーが細くなれば私のGがひょっこり現れるかもしれない。

そんな淡い期待を胸に(胸だけに)叶姉妹や橋本マナミをインスタグラムでガン見してイメージトレーニングをしていた先日。「さっきからニヤニヤしながら何見てるの?」と夫に話しかけられ少しばかり動揺した後に「マナミン....」と正直に答えた。

おっぱいにはロマンが詰まっているってどっかのおっさんが言っていたけど、激しく同意である。