初めて会う人や久しぶりに再会した友人と食事に行くと、必ずといってもいいほど交わされるフレーズがある。
「何か嫌いな食べ物ってある?」
このフレーズは、食事を共に楽しむ際に双方の嫌いな食べ物はなるべく避けましょうね。という暗黙の了解を共有する意味が込められていると解釈している。
わたしの嫌いな食べ物は「麩菓子」である。
一応、何故かを説明すると
まず見た目が美味しそうじゃないところが嫌いだ。
でかくて黒いところが嫌だ。全然美味しそうに見えない。
やたら甘いところも嫌いだ。
ファーストバイトが固いところも嫌いだし、噛むとパサパサしていて、さらに噛んでるとべちゃべちゃになっていく所も嫌いだ。
嫌いな気持ちがヒートアップしてきたのでもう少し麩菓子について語ろうと思う。
お麩は好きなんですよ。むしろ好物。麩饅頭なんて最高ですよね。甘くてモチモチしてあんことの相性も最高!
お味噌汁のお麩も良いですね!温かいお汁にプカプカ浮く姿も可愛いらしい。
知ってます?お麩って炒め物とも相性がいいんです。ネギと豚ばらとお麩を炒め煮すると美味ですよ。MOKO’Sキッチンから学びました。
そう。
お麩って美味しいし、色んな顔をもっている素晴らしい食材なのです!
だからこそ麩菓子が許せない!
こんなに美味しいお麩を一体全体どうして....
ということで、ただ味が嫌いなだけではなく美味しいお麩をどうしてこうしてくれた?という怒りも込めて嫌い!なのです。
それなのに、
「嫌いな食べ物ってある?」
と聞かれた時に
「麩菓子が嫌いです。」
と答えると。
・別にわざわざ言わなくて良い。(麩菓子は嫌いな物にカウントしなくて良い。)
・麩菓子という言葉を久しぶりに聞いた。
・麩菓子は飲み屋にでてきません。
このような反応を十中八九されます。
おいおい忖度してくれよ。ということですね。
落ち込んだ日もありましたよ。嫌いな食べ物は麩菓子ですって気持ちよく言わせておくれよと。
嫌いな食べ物はないです。と言うべきだろうか。でも自分に嘘をつくことになる。こんなに麩菓子が嫌いなのに...麩菓子が嫌いだ!という胸の内を明かすチャンスを自ら潰して良いのだろうか。
と思いつめていた日もありました。
が、
現在は
「麩菓子が嫌いです。」
と言ったときの相手の反応を観察することが楽しかったりするのです.....
拝啓どなたかご縁あって飲みに行った暁にはグッとくる返答をお待ちしております。