心はディスクユニオンのバイトで支えられている

多分厄年の影響で、昨年に引き続きわたしの人生は何かと理想から脱線してしまう。

4月からは息子は保育園、私は仕事を復帰することになっているのだが10年以上正社員として働いていた職場から正社員として迎えられず、パートとして復帰をすることを求められた。

時短勤務を希望して産休に入ったので時短勤務で復帰できるもんだと思っていたのだが、私の産休中にクリニックに色々なことがあったこともあり、もう正規雇用できないということになったようである。でもそもそも30年も続く歯科医院なのに育休取得者は私が初、育休が明けて正社員で働いた人の実績もないので復帰後はパートで働いてもらおうと雇用側は考えていたのだと思う。

そんなことありまっかと思い、同じ境遇の人を見つけてひとりじゃないよと自分自身を励ますために発言小町などを覗いてみたところ、中小企業や個人経営あるあるの出来事らしく同じ境遇の人は多くいるようであった。そういえば産休が取れず退社をした友達も実際にいて、業界的に産休も育休もまともに取得できないのである。男性の育児休暇も良いがこっちもなんとかしてもらいたい。

労働基準法で時短勤務を申請する権利が私にあることは知っている。でも仮に声を大にして訴えて取得したとしても、職場の風当たりは冷たいものになるであろう。子供が熱を出して迎えに行くことになったときに仕事のしわ寄せがくるのは他のスタッフ。気持ちよく仕事をお願いできる環境を作るためには周囲の理解も必要なのでなるべく穏便に仕事に復帰したい。転職も考えたが、上記の理由もあるのでなるべくコミニュケーションの取れた環境でしばらくは働くことを決めた。

役所にも相談をし、なるべく自分と家族にとって都合の良い働きかたになるようにやっていきたい。別にもう半分クビみたいなものだから他のバイトをしても良いかと思う。ディスクユニオンで働くのはどうだろうか。良い。ディスクユニオン

私の通っていた御茶ノ水の歯科衛生士学校の隣がディスクユニオンで、試験勉強に嫌気がさすと私はディスクユニオンに気晴らしに行っていた。目ぼしい中古アルバムを探したり、知らない曲をぼんやり視聴したりする時間が好きだった。もし国家試験に落ちてしまったら歯科衛生士は諦めて御茶ノ水ディスクユニオンで働こう。そう思うとすごく気が楽になったし、落ちても良いなって思った。

そんなことを思い出しながら、私は早速インターネットでディスクユニオンの求人情報を調べた。主婦歓迎。ディスクユニオンは私を歓迎していた。私は速やかにディスクユニオンで働く主婦のブログを探した。ディスクユニオンで働く主婦のブログは見つからなかった。では私が書こう。

「お前の母ちゃんディスクユニオンで働いてるの?」息子は友人にそう言われるだろう。母親がディスクユニオンで働いている。母親はディスクユニオン。良い。すごく良いディスクユニオン。歯科衛生士辞めても良いかも。

そう思うとすごく気が楽になった。